東京高等裁判所 昭和28年(う)1388号 判決
被告人 大橋義信 外一名
〔抄 録〕
一、論旨第二点について。
有罪判決において罪となるべき事実の時期を摘示するのは、要するに、同事実を特定するために、犯行場所の指摘等と相俟つて時刻的方面から同事実の限界輪廓を明らかにする方途に過ぎない。故に所論の意味の時間(一日の二十四分の一の長さ)は当該事実の特定上実際必要なる場合のほかは之を犯罪事実摘示の必須要素となすべき要はない。(所論刑訴法第二五六条第三項は起訴状記載の方式に関するものであるが、同条項にいわゆる日時も畢竟これと同趣意をあらわすものと解するを相当とする)而して本件各窃盗については実際上特に右意味の時間摘示の必要を見ないから、原判決において被告人等の犯行の時期を摘示するに何日頃というに止め更に一日のうちの時間までも示さなかつたことは別段違法とはならない。論旨は理由がない。